【航空会社社員が教える!!】『中国東方航空5735便』垂直落下墜落事故について徹底解説




久しぶりの飛行機ネタ解説ですね!!今度新人です!!

今回は『中国東方航空5735便』墜落事故について解説していきたいと思います。

2022年に発生した航空機事故の中では最も悲惨な事故になってしまったのではないかと思います。

まずは、亡くなってしまった方々へご冥福をお祈りしたいと思います。

この記事では

  • 中国東方航空ってどんな航空会社
  • 中国東方航空の墜落原因はなに
  • 事故の詳細が知りたい

このような人に向けて記事を書いています。

なお、墜落事故の解説記事となっているため、気分を害される方は閲覧をご遠慮ください。

『中国東方航空5735便』の事故概要

事故当日の経緯

『中国東方航空5735便』は2022年3月21日に中国昆明長水国際空港から同国広州白雲国際空港へ向かう国内線として運航していました。

機体はボーイング737-800型機であり、2015年6月5日に初フライトを終え、2015年度中に中国東方航空にリースされていた機体になります。

乗員乗客は合わせて132名(乗員9名・乗客123名)でコックピットには機長、副操縦士とオブザーバー操縦士の3名が乗務していました。

『中国東方航空5735便』は本来雲南省保山雲端空港から昆明長水国際空港を経由して広州白雲国際空港へ向かう、昆明空港経由便として運航していましたが、新型コロナウイルスの影響で保山雲端空港から昆明長水国際空港へのフライトは欠航となっていました。

そのため、実質経由便ではなく広州白雲国際空港への直行便として運航されました。

中国現地時刻の13時16分に昆明長水国際空港を離陸後、14時17分に巡航高度29,100フィート(8,900m)で広州管制の空域に進入しています。

その後、14時20分に中国広西チワン族自治区悟州市藤県上空で、急降下が開始され、急降下に気づいた航空管制官は『中国東方航空5735便』に連絡を取りますが、応答せず、付近を飛行中であった『海南航空7152便』、『中国南方航空3764便』、『上海航空9256便』にも合わせてコンタクトを取りましたが、いずれの航空機も応答はなく詳細はわかりませんでした。

『中国東方航空5735便』は巡航高度29,100フィート(8,900m)からわずか3分間で3,225フィート(983m)まで急降下しており、14時23分に『中国東方航空5735便』は航空管制官のレーダーから消えました。

中国民用航空局は16時34分に『中国東方航空5735便』は墜落したと発表し、事故機の残骸は急降下が開始された悟州市藤県の山岳地帯で発見されました。

なお、中国本土では2010年8月24日の河南航空墜落事故以来11年ぶりの大惨事となっています。

事故機の詳細

事故機はボーイング737-800型機で、2015年から中国東方航空で運航されていました。

総飛行回数は8,986回で総飛行時間は18,239時間になります。

飛行機の総飛行回数と総飛行時間は、約7年間飛んでいるので平均的な時間ではないでしょうか。

エンジンはGE(ゼネラルエレクトリック社)製で、座席はビジネスクラス12席、エコノミークラスが150席の計162席のレイアウトでした。

また、当該機はかつて孔雀の特別塗装をして、関西国際空港などの日本に就航してきたこともある航空機でした。

運航乗務員の詳細

機長は2018年からボーイング737の操縦士として免許を取得し、総飛行時間は6,709時間でした。

副操縦士の総飛行時間は31,769時間であり、機長よりも総飛行時間が長いことがわかっています。

オブザーバー操縦士は総飛行時間556時間のため、訓練中の操縦士ではないかと思われます。

当日の天候

当日の墜落現場である悟州市藤県付近は、夜から明朝にかけて雷雨や強風の予報が出ていましたが、事故当時は天候は穏やかだったということで大気が不安定であったこともないとのことです。

穏やかということなので、揺れなども特になかったのではないでしょうか。

中国東方航空とは

中国東方航空は中国上海に本拠地を置く、中国の民間航空会社で1988年に設立されました。

年間総輸送旅客数は1億人を超える世界で7番目に大きな航空会社です。

とりわけ中国では有名な航空会社であり、香港、上海、ニューヨークの3都市で証券取引所に上場した中国で初の民間航空会社でもあります。

現在の保有機体数は430機を超えており、就航都市も165都市となっています。

航空アライアンスはスカイチームに所属していますが、アライアンスの異なるワンワールド所属の日本航空(JAL)とコードシェア便を運航していることも特徴です。

『中国東方航空5735便』墜落事故の考察

では、『中国東方航空5735便』墜落事故の考察をしていきたいと思います。

ここからは公式に発表されていることではなく、航空会社社員である筆者個人の意見や考えを中心としていますのでご注意ください。

急降下の意味

まず、はじめに着目したいのが巡航中からの急降下です。

ここからは日本人の馴染みのあるメートル表記でお伝えしていきます。

事故機は巡航高度8,900mから3分間で約983mまで急降下しています。

墜落直前の時速は1010km/hにもなっており、音速を超えていることがわかっています。

事故機の目撃者は「垂直に飛行機が落下してきて、地面に刺さった」と証言していることから、ほぼ地面に垂直になるまで機首が下げられていたことがわかります。

通常、飛行機は巡航中に両主翼が根元から脱落しない限り、3分間で約8000mも急降下しません。

主翼が揚力を生み続けることもありますが、いまの飛行機はコンピューター制御されており、人が意図的に機首を真下に下げないと急降下はできないのです。

考えられる故障については、尾翼についているエレベーターが故障し、機首が真下に向いてしまったことも考えられます。

            エレベーター

しかし、ブラックボックスの解析データから操縦操作による急降下というデータが示されていることから、飛行機の故障ではないことがわかっています。

簡単に言うと人が操縦桿を飛行機が下を向く操作をしているとデータから示されているのです。

このデータにより、人為的な事故原因が考えられることになります。

人為的操作という観点について

人為的な観点から見ると、操縦できるのはコックピットにいる運航乗務員のみになります。

ハイジャックの可能性

ハイジャックによる意図的墜落も視野に入りますが、現在ほとんどの航空会社は2001年の世界同時多発テロ以降、コックピット進入を制限しており、外部からの進入はほぼ不可能な対策をとっています。

通常で考えれば、コックピットに押し入るのは不可能です。

また、仮にコックピットに外部からの進入を試みようとしても737型機のコックピットは非常に狭く、また事故機には3名の運航乗務員がコックピットにいることから、まず扉を開くために1名が離席して扉を開くようにしなければなりません。

737型機のコックピットは座席が4席しかなく、うち1席は機長座席の真後ろにあるため、エコノミークラスと比較できないほど激狭です。

そのため3人目は、恐らく扉のすぐ後ろに座っているはずですので、このことからコックピットへの進入はほぼ不可能と考えます。

運航乗務員の可能性

ハイジャックの可能性が限りなくゼロに近くなると、人為的に操作可能なのはパイロットとなってしまいます。

ということで、今回の運航乗務員を再度詳しく見ていきましょう。

機長

事故機の機長Yさん(仮名)は32歳で総飛行時間は6,709時間でした。

Yさんは中国東方航空に就職し、機長まで上り詰めている実力者でした。

また、Yさんの父親も同航空会社の機長であり、Yさんも32歳で機長に昇格していることからサラブレッドであったことが伺えます。

32歳で大手航空会社の機長に昇格していることから、実力があることも伺えますが、会社になにかしらの手回しをして昇格した可能性もあります。

実際、日本では機長になるまでには早くても副操縦士を10年経験しなければなりません。

副操縦士になるにも約5年ほどかかることから最低でも就職してから15年はかかる計算です。

つまり、大学を卒業せずに航空大学校などを経て、最短で機長に昇格できても、30代後半で機長に昇格できればエリート扱いです。

中国の一般的な機長昇格年齢は不明ですが、仮に32歳で機長となると大学卒業が22歳と仮定しても10年で機長まで上り詰めています。

日本で考えれば、総飛行時間的には機長昇格の資格はありますが、昇格スピードが少し異常な気がしますね。

副操縦士

事故機の副操縦士Cさん(仮名)は59歳で総飛行時間は31,769時間でした。

驚くべきはその飛行時間であり、日本でも総飛行時間が25000時間を超えたらグレートキャプテンと崇められる存在です。

Cさんは3万時間を超える40年の運航乗務員としてのキャリアをもっており、元々は雲南航空のエリート機長として乗務していましたが、雲南航空は旧民間航空系の航空会社集約制作により2002年に中国東方航空に合併され、それ以降は中国東方航空の副操縦士に降格させられフライトしていたことが考えられます。

中国は年功序列やベテランを敬う風習が過去からあることから、実際にこのような乗務形態は稀では無いかと思われます。

もちろん、日本でも機長の方が若く、副操縦士が年上で運航する例は珍しくありません。

しかし、元エリート機長だったCさんが、副操縦士に降格されている現状をみると少し闇を感じてしまいますね。

降格させられた理由は2つ考えられると思います。

  1. Cさんの日常業務の素行が悪く、機長としての素質が無いと判断され降格した
  2. 中国東方航空で採用したパイロットを優先的に機長昇格させていた

①の場合は、エリート機長であったとしても仕方がないことだと思いますが、②の場合は少し事情が変わってきます。

そもそも、機長になれる条件として「定期運送用操縦士免許」の取得が絶対条件です。

そしてその免許を取得し、社内審査を経て機長に昇格となるのです。

つまり、航空会社によって機長になれる社内審査の順番待ちのようなことが行われているのです。

これは基本的にどの航空会社も昇格待ちとして行われていることなので、なんの問題もありませんが、Cさんの話に戻すと会社が合併したのが2002年でそこから約20年間も経っています。

普通に考えて20年間も社内審査を待たせる航空会社は無いと思いますが、もし中国東方航空が自社採用者を優先して機長に昇格させており、合併前の操縦士は後回しというスタンスを取っていたのであれば、Cさんには会社に対して不満が溜まっていた可能性があります。

また、もう1つの可能性としてCさんは機長の資格があり、降格させられてない場合も考えられます。

今回のフライトはオブザーバーが一緒に乗務していることから、Cさんは機長資格を持っているけれど、今回のフライトのみ副操縦士として乗務しており、オブザーバーに説明をする役割をになっていた可能性もあります。

ただ、人為的に墜落させられたとデータで出ている以上、Cさんが会社に不満を持っていた可能性の方が高いと考えられますね。

オブザーバー操縦士

Sさん(仮名)は総飛行時間556時間の新人パイロットです。恐らくコックピットオブザーブを経て副操縦士昇格訓練を行う予定であったと思われます。

憶測でしかありませんが、これからパイロットになる夢を抱いてオブザーブしている新人が、後ろの座席から操縦桿を押し倒して故意に墜落させるのは非常に難しく、シートベルトを着用していた場合、オブザーブ席から操縦感には届かないことなど総合的に考えても、Sさんが故意に墜落させた説は無いかと思われます。

個人的な考察の結論

総合的に考えた筆者個人の考察結論を書きたいと思います。

ただ、あくまでも一個人の意見のため、事件の真相とは一切関係がありませんのでご注意ください。

まず、結論としては、総合的に考えて副操縦士が意図的に墜落させた可能性が高いと考えます。

上述したとおり、人為的に墜落させられたデータ証拠は発表されています。

これにより犯行はハイジャックか運航乗務員によるものと推測されます。

しかし、ハイジャックは上述の通り、ほぼ不可能に近いとなると運航乗務員の犯行が濃厚になってきます。

機長は32歳という若さで昇格しており、意図的に墜落させるような要因はないと考えられるため、機長が墜落させた可能性は低いと考えます。

副操縦士は59歳のベテランで3万時間を超えるベテランの操縦士でしたが、機長ではなく副操縦士として乗務しております。もし仮に機長の資格はあり、今回のみ副操縦士の業務にあたっていたのであれば、墜落させる要因はありませんが、20年間以上副操縦士に降格させられ、機長への昇格チャンスが無かったと考えると、会社への不満から意図的に墜落させる要因は出てくるかもしれません。

オブザーブ操縦士は、座席から操縦桿に届かないことと、フライトタイムが浅いことなどを考えるとこれから空を飛ぶことを楽しみにしている可能性が高いと考えられます。

仮に飛行機に対して何らかの恨みがあり、パイロットを目指していたとしても、オブザーブの段階で墜落させることはしないと考えます。

墜落させることを考えていても副操縦士に昇格してから行うと思いますので・・・。

また、副操縦士になれないことが判明したため、犯行に及んだ説もありますが、普通に考えて副操縦士になれない人がコックピットオブザーブすることはありえません。

以上のことから副操縦士が意図的に操縦桿を前に倒したのではないかと推測します。

まとめ

今回は『中国東方航空5735便』墜落事故を考察してきました。

人為的墜落ということは判明しているため、誰かが意図的に墜落させた今回の事件ですが、公式に誰が犯行に及んだかはわかっていません。

誰が犯人かは別として、そもそも飛行機を意図的に墜落させる行為は絶対にあってはなりません。

飛行機は公共交通機関であり、移動のための乗り物です。

飛行機という乗り物を意図的に墜落させる行為は、大量殺人に値すると思います。

いかに技術が進歩して乗り物自体の安全性が高まったとしても、このように人為的操作で墜落させられてしまうのであれば、技術の進歩は無意味です。

結局、乗り物は最後は人間の手で操作され安全が担保されています。

それを担うパイロットが、このような故意の事故を起こしてしまうのであれば、民間旅客機も無人操縦化するべきであると思います。

特に最近の航空機事故は人為的な事故が多すぎると思っています。

しかもパイロットによる自殺という事故が目立っています。

旅客はパイロットを信じて搭乗しているので、このような事故が二度と起こらないことを心から祈ります。

他の飛行機ニュースが気になる人はこちら

それでは~~




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA